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私は『エリジウム』を観た

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あらすじ:2154年。スペースコロニー“エリジウム”で生活する富裕層はパーフェクトな居住空間で過ごす一方、荒廃した地球に暮らす貧困層はひどい搾取に苦しんでいた。エリジウム政府高官のローズ(ジョディ・フォスター)が地球の人間を消そうと動く中、地球で暮らすマックス(マット・デイモン)はエリジウムに潜入することを決意。残り5日しかない寿命を懸けて戦いに挑む。




タコ的点数:35点




ごめんなさい・・・観たのが一か月前ぐらいで・・・

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ほとんど内容覚えていません(笑)

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てことは、あんまり面白くなかったんでしょうね。とりあえず、観た、というメモ代わりに(笑)

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私は『スノーピアサー』を観た

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あらすじ:地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、氷河期が引き起こされてしまった2031年の地球。生き残ったわずかな人類は1台の列車に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と変わらぬ優雅な暮らしを送る一方、後方に押し込められて奴隷のような扱いを受ける人々の怒りは爆発寸前に。そんな中、カーティス(クリス・エヴァンス)という男が立ち上がり、仲間と共に富裕層から列車を奪おうと反乱を起こす。




タコ的点数:65点




絶望的な未来の世界観。かなり僕の好きなSFの雰囲気だったです。
物語は非常にわかりやすいです。地球上が一切凍り付いて生物が住めなくなった地球上で、人類の唯一の居住スペースは世界中を走る列車の中のみ。最後尾には奴隷のような扱いを受ける貧民層。戦闘には富裕層。貧民層の人々は、反乱を起こし先頭車両へと突き進んでいく・・・というお話。
列車自体が、社会全体を表しているのでしょう。突っ込みどころ満載で、逆にそれが非常に好感のもてるなかなか楽しい作品でした。

『スノーピアサー』サブ1

さて、設定自体は非常に幼稚にも思えるのですが、その映像から来る重々しさはなかなか見ごたえがあります。そのギャップがかなり不思議な感覚となって、目の離せないエンターテイメントとして完成されています。
う~ん、人を選ぶ映画ではあると思うのですが、ハマればぐいぐいと引き込まれてしまうのではないでしょうか?
僕はそこそこお気に入りの作品です。

『スノーピアサー』サブ3

そう言えば、これって『グエムル』のポン・ジュノ監督のハリウッドデビュー作品なんですよね。確かに、グエムルのような「ユーモア+シリアス」というスタイルは崩していませんな。今作は今一つ突き抜けていない感じですが(笑)、これからの作品も楽しみにできそうですね。

『スノーピアサー』メイン





私は『トゥモローワールド』を観た

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あらすじ: 西暦2027年、人類は18年間の長期に渡って子どもが生まれない未曾有の異常事態が続いており、このままでは人類絶滅の危機は免れなかった。そんな中、国家の仕事に就くテオ(クライヴ・オーウェン)が、人類存続に関係する重要な情報を握り始める。人類の未来はおろか自分の将来でさえ興味を示さないテオだったが……。




タコ的点数:70点




公開当時から21年後、現在から考えても時代設定は13年後。割と近い未来を暗示するSF作品。街の様子はどこか現代の面影を残しつつ、人間の生殖機能が無くなってしまって18年経った未来が舞台となります。

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先日劇場に観に行った『ゼロ・グラビティ』の監督・アルフォンソ・キュアロンの過去の作品ということでずっと気にはなっていましたが、なかなか面白かったですね。
舞台が割と近い未来ということで、僕が思うSFの定義「未来の視点から見た現代への警告」というのも個人的にはクリアしていますし(何様!?(笑))、惹きつけられるテーマとそのストーリーの重厚さは映画好きなら満足してもらえるでしょう。
何よりも、圧巻だったのはクライマックスの銃撃戦の中を走り抜ける主人公を追う超長回しのカット。これは思わず、食べているポップコーンの手も止めてしまって見入ること間違いなし。
『ゼロ・グラビティ』の序盤の長回しも然りですが、このキュアロン監督、かなり長回しのテクニックは高いです。思わず目を見張る映像。CGとかじゃなくて純粋なカメラワークの技術ってやっぱり「おぉ~!!」って思っちゃいますよね。

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さてさて、結構コアなSEファンならかなり気に入る作品なんじゃないでしょうか?ラストの考えさせられる、程よい余韻も心地よく。
SF好きの僕からすればかなりの傑作。面白いですよ。

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私は『Dr.パルナサスの鏡』を観た

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あらすじ:鏡で人々を別世界に誘う見せものが売りの、パルナサス博士(クリストファー・プラマー)の移動式劇場はロンドンで大盛況だった。観客は博士の不思議な力で自分が思い描く、めくるめく世界を体験できるのだが、そこにはある秘密があった。トニー(ヒース・レジャー)はそのアシスタントとして観客を鏡の世界へと導く役目を担っていたが……。




タコ的点数:60点




ヒースレジャーの遺作となった今作。しかも、あのテリーギリアム監督作品ということもあって、かなり気になってた作品だったのですが、ちょっと期待しすぎたのかもしれません。・・・というのも、お話の意味がちょっと分かりにくかった、ってのがあります。
鏡、って結局なんだったの?あの悪魔の目的は?とか、いろいろと解説サイトを観てなんとなく咀嚼した面も多かったです。・・・まぁヒースレジャーが急に亡くなったのでいろいろと変更した部分が多かったんだと思いますが・・・。

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亡くなったヒースレジャーの代わりに、ジョニーデップ、コリンファレル、ジュードロウというイケメン俳優がずらりと出演した今作(実は某有名俳優も出演を祈願したらしいのですが、ギリアム監督に断わられたんだとか・・・)。いやぁ、超有名俳優たちが4人一役で出てるなんて、こんな贅沢な映画もあんまりないですよね(笑)

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にしても、ギリアム監督のカラフルでどこかおかしな世界観ってのは、やっぱり好きな人にはたまらなく好きだと思うんですよね。映画らしい不思議な世界観はファンなら必見。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『クロニクル』を観た

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あらすじ: 超能力を手にした、高校生のアンドリュー(デイン・デハーン)、マット(アレックス・ラッセル)、スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)は、自分たちの姿をビデオで記録することに。超能力を使い、他人がかんでいるガムを口から取り出したり、女子のスカートをめくったり、空中でアメフトをしたりと、退屈だった毎日を刺激的なものに変える三人。そんなある日、クラクションを鳴らして後方からあおってきた車を、アンドリューが超能力でスリップさせる。それを機に、彼は超能力を乱用するようになり……。




タコ的点数:75点




SFアクション、と思いきや実は青春映画の顔を見せていた今作。10代の頃に感じていたいろんなモヤモヤ。それを巨大な力を持ったなら、何もかも無茶苦茶にしてしまいたい!!と妄想したことは誰にでもあるんじゃないでしょうか?(無いのか?)
今作は、そんな青春時代のモヤモヤを真っ向から映画にしてしまった快作でした。う~ん、期待していなかった分、かなり楽しめました!

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物語はいたって単純。ひょんなことから、すごい超能力を手に入れてしまった少年たち。最初こそ、いたずらに使う程度でその能力を使っていたのですが、次第に少年の一人が鬱蒼とした生活を引き金に暴走していき、力を行使して街をめちゃめちゃにしていく・・・という、予定調和ど真ん中のお話です(笑)
ところがどっこい、こんな中学生や高校生が考えるような妄想をここまで真っ向から映画にしてしまった例があったでしょうか?
巨大な力で、自分の怒りを爆発させてめちゃめちゃに全てを破壊してしまいたい・・・そんな欲求は多くの人が一度は持ったものでしょう。しかし、実際にそんな力を持って暴走してしまったために招いた悲劇や友情など、かつて多くの人がもっていた妄想を映像にして、そこに大人になってから気づくメッセージを盛り込んだこの作品。だから僕はこの映画を青春映画だと言いたいのです。あの時の妄想が現実になっていたら、取り戻せないものまで全て破壊して失っていたかもしれない・・・。そんな、当たり前のことを、もう一度思い知らされたのかもしれません。

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ひとつ、文句を言わせてもらえば、この映画が無理やりにもモキュメンタリーにこだわってしまったところですかね・・・。最初こそ、カメラ録画が趣味の主人公であることから、自然になっていたのですが・・・後半からのモキュメンタリー映像は明らかに不自然です。
・・・う~ん、どうでもいいところが気になってしまってると言えばそれまでなんですが・・・やっぱり、目玉の演出としてモキュメンタリーの形をとってるんですから、そこだけは違和感なく工夫してほしかった(もしくは、とりてててモキュメンタリーにこだわらなくてほしかった)ですね~。
まぁ、十分面白い作品ではありました。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『ゼロ・グラビティ』を観た

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あらすじ:地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。




タコ的点数:75点(劇場鑑賞推奨)




一緒に観に行った友人と劇場から出てすぐ発した言葉は「映画館で観て良かったね」でした。
物語も宇宙から始まり、ストーリー上無駄なものは一切省いて、とにかく登場人物と共に宇宙を追体験することに焦点を置いたこの作品。これは3Dで音響の良い劇場で観なけりゃその面白さは8割減ぐらいになるかもですね。
ただ、今まで観た3D作品の中では抜群に面白かった映画でした。

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主人公の息遣いや、方々から聞こえる通信のとぎれとぎれの音など、映画の設備を十二分に活用したその音響効果も見ものでしたね。月並みですが、本当に音と空気の無い宇宙空間に放り出された恐怖がじわじわと迫ってきます。
要は、この映画って映画館設備を駆使したアトラクションなんですよね。何度も言いますように、できるだけ設備の整った映画館で観ることをオススメします。
いやぁ~IMAX3D2200円で観た価値は、それなりにはあったのかな?って思います。

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しかしまぁ、この映画91分というなかなか短めの作品なんですが、それでも観終わった後の疲労感はすごかったです。物語のほとんどがサンドラ・ブロックと宇宙の映像なので、これで120分あったらさすがにだれて疲れたでしょうね~(って。スマステでゴローちゃんも言ってました(笑))。個人的には最初の長回しでかなりお腹いっぱいでした。

うわ~、この映画観ちゃうと、宇宙になんて行きたくねぇ~って思っちゃいます(笑)

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私は『落下の王国』を観た

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あらすじ: 左腕を骨折して入院中の5歳の少女アレクサンドリア(カティンカ・ウンタール)は、脚を骨折してベッドに横たわる青年ロイ(リー・ペイス)と出会う。彼は彼女にアレキサンダー大王の物語を聞かせ、翌日も病室に来るようささやく。再びアレクサンドリアがロイのもとを訪れると、彼は総督と6人の男たちが織り成す壮大な叙事詩を語り始める。




タコ的点数:50点




さて、先日鑑賞した『ザ・セル』のターセム・シン監督の第2作です。
『ザ・セル』はそこまでハマらなかったのですが(笑)、この作品には提供者としてスパイク・ジョーンズ、デヴィッド・フィンチャーがクレジットされていました。どちらも好きな映画作家さんなのに加え、構想26年、13の世界遺産、24ヶ国以上でロケーション撮影され期間4年を費やして製作された、しかもこの作品予算がつかなくて、ターセム監督の私財を費やして作られた作品らしく、第40回シッチェス・カタロニア国際映画祭でグランプリ(最優秀作品賞)を受賞するなど世界的にも高い評価を得ている・・・とかなり期待できる要素が盛りだくさんだったので、今回DVDを手にとりました。
う~ん・・・期待しすぎでした(笑)

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物語は、事故に遭ったスタントマンが自殺を手伝ってもらうために、少女の興味をひかせる物語を語り出す・・・というお話です。
ストーリーに関しては、正直「う~ん」と思っちゃいました。そもそも、スタントマンの自殺の動機が弱いなぁと(詳しくは本編にて)。「人間には物語が必要で、物語が人間を救う」というのは『パンズ・ラビリンス』でも同じく語られていたテーマで、僕も同じ意見というか同じ感覚で生きているところがあるので、そこに関しては共感できるんですが・・・やっぱり、空想の物語にすがる理由というか絶望感が語られる空想物語に比べてしょぼいなぁ・・・と感じちゃったんですよね。
う~ん、かなり没頭できれば感動できたのでしょうが・・・。

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あと、前述したようにかなりお金の面で苦労したんだろうなぁ・・・という感がすごくありありと感じられたんですよね・・・(笑)どうしても作りたいから無理やり形にしちゃった・・・みたいな。
特筆すべきは、役者の衣装が安っぽいことなんです。いくら空想の物語とはいえ、これはあまりにもコスプレ感がすごいんです(笑)
もちろん、CGをほとんど使わずこれだけの映像美を撮れるターセム監督のアイデアと腕力は素晴らしいとは思いますが・・・どうしてもちょっとところどころの粗さが目に余りましたねぇ・・・。
ちゃんとした環境で作られていたらとんでもない傑作になったかもしれない作品です。いろいろ惜しい!!

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参考作品

ザ・セル [DVD]ザ・セル [DVD]
(2002/08/23)
ジェニファー・ロペス、ヴィンス・ヴォーン 他

商品詳細を見る

『ザ・セル』レビューはこちら


パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]
(2008/03/26)
イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ ダグ・ジョーンズ

商品詳細を見る

『パンズ・ラビリンス』レビューはこちら




テーマ : 映画感想
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私は『空気人形』を観た(ネタバレあり)

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あらすじ: レトロなアパートで秀雄(板尾創路)と暮らす空気人形(ペ・ドゥナ)に、ある日思いがけずに心が宿ってしまう。人形は持ち主が仕事に出かけるといそいそと身支度を整え、一人で街歩きを楽しむようになる。やがて彼女はレンタルビデオ店で働く純一(ARATA)にひそかな恋心を抱き、自分も彼と同じ店でアルバイトをすることに決めるが……。





タコ的点数:100点




今年のカンヌ国際映画祭で『そして父になる』が審査員賞となった、是枝裕和監督の作品です。
『誰も知らない』などでもカンヌで活躍されてる是枝監督ですが・・・恥ずかしながら、タコ是枝監督の作品、って一つも観たことなかったんですよね(笑)
今回のカンヌでの活躍を受けて是枝監督の作品もチェックしていこうと思ったのですが・・・いきなりとんでもない傑作に出会ってしまった様な気がします(笑)

さて、この映画、ラブドールが心を持つ、という内容だけ聞くとゲスいピノキオ!?かと思うのですが(笑)、意外や意外、中盤から終わりにかけて何度も涙が出てしまいました・・・
男の性のはけ口として作られたラブドールが、人々と触れ合い人間の心を知っていくという・・・まぁよくある話っちゃよくある話ですし、お話自体も細かいところをついていけばいくらでも粗は探せるんですが・・・そんなことなどどうでもよく感じさせる暖かさと儚さのある空気感が映像から感じられて非常に観ていて心地いいんです。
そして、ひとつひとつのエピソードが非常に丁寧に語られて「捨て場面無し!」と言わんばかりにどの場面にも深みを感じました。まだ、このひとつしか観てないんですが、これが是枝監督の世界観なのでしょうか?個人的にはヴィム・ヴェンダースの映像世界を見ているようで・・・う~ん、次観る作品によっては完全にハマってしまいそうです(笑)

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で、また主演のぺ・ドゥナがめちゃめちゃカワイイんですよね。心を持って街を徘徊するときも見るモノすべてに驚いて、誰かから何かを聞くときには興味深々で聴き入って、喜ぶときは体全体で喜び悲しむときも身体全体で悲しむ。その一挙手一投足がいちいちキュートでした。ラブドールを演じているわけなので、惜しげもなくその裸体を披露しているわけですが、全く贅肉の無いその体からは不思議といやらしさを感じないんですよね。純粋にカワイイと思える裸なんです(どんなだ(笑))。
映画全体に漂うやわらかく温かい空気は、彼女の存在も大きな役目を果たしているでしょう。間違いなくこの一策でファンになる人は多いはず。ぺ・ドゥナを愛でるアイドル映画として観ても楽しめるかもしれません。

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↑井浦新(旧:ARATA)さんって、マウントレーニアのCMでも思ったんですけど、こういう透明感のある美女とのツーショットが非常に似合う方ですよね。カッコいいな、この人も。







以下、ネタバレ

あくまで個人的解釈です。
さて、この映画のキーワードと思われるのが「代用品」という言葉ですよね。いきなり心を持ってしまったラブドールのノゾミは実は5980円で変える大量生産された商品であり、いくらでも代用品はあるわけです。心を持ってしまったがために、彼女は「自分は男の性欲処理の代用品」であると何度も思い悩んでしまうわけです。「自分は心を持ったけど人間ではない。中身は空気しかない空っぽの存在」だと思い悩むのです。
しかし、どうでしょうか?世の中には、自分に留守電を入れる受付嬢、居もしない奥さんの話をするレンタルビデオ屋の店長、自堕落な生活を送る独身OL、自分が犯罪を犯したと狂言を繰り返す未亡人など、人間に生まれながらも空っぽの存在はたくさんいるわけです。そして、みんな「自分の代用品などいくらでもいる」と空っぽの自分を何とか埋めようと思い悩むわけです。しかし、どうにもならない。
そんな空っぽの人々にとっての救いの言葉があの元・国語教師のおじいさんの教えてくれた詩。
「生命は、その中に欠如を抱き、それを他者から満たしてもらうのだ」
つまりは、空っぽの自分を埋めるのは自分一人では無理。他者の存在が必要なのです。そして、それは心を持ってしまったラブドールにとっても同じ。
「作ったときは同じ顔なのに、ここに戻ってくるとみんな違う顔になってる。愛されたかどうか、わかるんだ。それって、この子たちにも(心が)あるってことじゃないかな?」
心は他者の存在を受け入れるためにあるのだと、人形師は語るのです。そして、ノゾミは自分を愛してくれた純一に思いを伝え、純一の思いをいくらでも受け入れることを決心するのです。

・・・しかし、
ここから先は僕にとってはさらに意外な展開がありました。観る人にとってはホラーとも見まがう展開に。
空気を吹き込んでもらうことで満たされたノゾミは、”全く同じ方法”で純一を自分の力で満たしてあげようとするのですが、それがなんともおぞましい結果を招きました。
・・・これって、単純に「自分がやってもらってうれしいことが、相手にとっても嬉しいことだとは限らない」ってことですよね?自分が満たされたならば、相手も満たしてあげたいと思うのが当然ですが、同じ方法で相手が満たされるとは限らない。むしろ、それは相手を傷つけてしまうことだってありうる・・・。人間同士が繋がりあい満たしあうことの難しさを最後の最後で突き付けられ、僕は戸惑うばかりでした。
・・・しかし、”心”が何のために存在し、そして、それでも他者と満たしあうことの難しさをわが身で知ったことで、彼女は”死”という形で生命を得て(「死ぬことができる=生命がある」→「バースデーの夢」)、人間になることができたのではないかと思います。




”心”の存在や人間として満たされるために何が必要なのか?
色々と考えることの多い、非常に感慨深く味のある映画でした。
・・・これは僕のなかで好きな邦画ベスト5に入れてもいいなぁ、と思いましたね。

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私は『カンパニー・マン』を観た

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あらすじ:結婚にも仕事にも行き詰まった平凡な会社員モーガン・サリバンはついに会社を辞め、刺激を求めてハイテク企業デジコープ社の産業スパイとなる。彼はジャック・サースビーという名と偽のIDを与えられ、早速ある企業のコンベンションに潜入、情報盗聴を開始する。モーガンはかつてないスリルとサスペンスに興奮を覚え、任務を成功させるたびに自信を付けていった。しかし同時に、激しい頭痛と奇妙な映像のフラッシュバックに度々見舞われるようになる。そんな時、謎めいた女性リタが現われ、モーガンに驚くべき事実を伝えるのだったが…。




タコ的点数:35点




さて、この作品でヴィンチェンゾ・ナタリ監督作品は一通り観たかなぁと思います。
この作品はあの傑作スリラー『CUBE』で注目を浴びたナタリ監督の第2作目ということでしたが・・・公開当時はほとんどお客さんも入らず、完全な失敗作だったみたいです。

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たしかに、観てみるとお話だけなら平凡なSFなんですよね・・・(笑)「記憶の迷路(CUBE)」というキャッチコピーでしたが、そこまで凝った脚本でもなく、ラストまで想定の範囲内の展開なんですよね。産業スパイとして他企業に潜り込んだ主人公が相手企業に洗脳され逆にスパイにされ、2重スパイとして活動する中、謎の第3勢力が現れて・・・と既視感満載で自分の過去に観た映画を思い出す迷宮に迷い込んでしまう始末(そんなのいらないですか?(笑))。
う~ん、ナタリ監督にしてはひねりの無い作品だったなぁ・・・と感じました。

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でも、映像自体の雰囲気はかなり好きですねぇ。正直中盤まではその不思議な世界観と不穏な空気でかなり引き込まれたのは事実です。
ナタリ監督の映像世界はやっぱりツボですねぇ。ナタリ好きならやっぱり一度観ておくべき作品でしょうね。

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参考映画

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(1999/03/17)
モーリス・ディーン・ウィント

商品詳細を見る

『CUBE』のレビューはこちら




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私は『未来世紀ブラジル』を観た(ネタバレあり)

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あらすじ:コンピュータによる国民管理が徹底した仮想国ブラジル。その情報管理局で、ある役人が叩き落としたハエによって、コンピュータ情報の一部が壊れてしまう。そしてその影響は、善良な靴職人をテロリストと誤認逮捕させる結果を生み出すが……。




タコ的点数:85点




僕、『12モンキーズ』が全てのSFの中で5本の指に入れてもいいぐらい好きなのです。ストーリーこそ難しく今でも理解しきれていないところがあるのですが、それでもその世界観に衝撃を受けて以来、忘れられない作品のひとつとなっています。
でも、実はテリー・ギリアム監督の作品って『12モンキーズ』以外観たことないんですね。ギリアム監督の他の作品も観よう観ようと思いながらも、後回し後回しにしてました。
そんなときに満を持して見つけたこの『未来世紀ブラジル』。カルト的人気を誇るという話も聞いたことありましたし『12モンキーズ』と同じギリアム監督のSF作品ということで、すぐ手にとってしまいました。
いやぁ、完全にハマってしまいました。時代を感じさせるローテクコンピューターの数々も然り、おふざけが過ぎるSFと言いますか、皺を伸ばすために顔をでかいクリップで止めちゃうおばさんとか、ところどころにあふれるカラフルなダクト、宝塚みたいなお姉さんが歌いながら電報送ってきたり・・・どこまで真面目にやっててどこまでふざけてやってるのかわからない独特の世界観。カルトムービーと言われるのも納得ですね(笑)

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さて、この映画を語るうえでネタバレ無し、というのは不可能だと考えましたので、詳しい内容は後述するネタバレのところで書きます。
この映画を一言で言うなら「ところどころで笑えて最後にう~んと考えさせられる」そんな映画でしょうか?そこまでのコミカルな展開からは信じられないぐらいラストはブラックな結末を迎えます。ここで戸惑ってしまう人もいれば、その結末からのメッセージに感嘆する人もいるでしょう。または、それまでのふざけた(ように思ってしまう)演出の数々に辟易する人もいるでしょうね。
月並みな表現で言うなら、ハマる人はハマる映画でしょうね。
ストーリーやわからなくても、視覚的に楽しめる部分も多々あり、この奇妙なSFの世界観は一見の価値ありですね。

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以下ネタバレ

あくまで個人的解釈です。
管理社会を痛烈に皮肉った、ファンタジックなSF近未来映画、なんていう風に言われていますが、これは世のいろんな映画作家が語ってきたことを伝える映画なんだなと感じました。
どのような社会になっても、人間の想像力やイマジネーションの世界は絶対に侵されることはない。
ってことだと感じました。
舞台は近未来。そこではすべての情報が管理され、全ての国民の情報は政府に掌握されている社会なわけです。しかも、政府のミスは全て内部で揉み消される、共産主義とも言える、非常に生きにくい世界なわけです。そんな世界で主人公のサムは情報管理局に勤めるエリート役人。彼は、出世にも興味がなく生きがいのようなものも無い。ただ淡々と毎日の仕事をこなして生きるだけ。そんな彼の楽しみは夢の中で出会った美女を救いに戦う空想の世界に浸ること。そして、彼は現実にその夢に見た美女に出会うわけですが・・・。
ラストで、サムは拷問を受けながらも美女と無事に結ばれた世界で幸せを手に入れる空想に浸って死んでしまうわけですが、ここに関しては意見が分かれるところですよね。人によってはかなりダークなエンディングのように思うでしょうが、僕にとってはある意味サムの勝利のように感じました。全てを管理され非常に閉塞的で生きにくい世界から逃れ、サムは幸せな空想の世界に行くことができたのだと思いました。その証拠に、死んでしまったサムの表情には笑みがこぼれていました。
人間にはどれだけ外部から管理されようと、絶対に侵されることのないイマジネーションの世界があるのだ、というメッセージを感じました。なんというか、映画人らしい感性ですよね。そして、僕はこの意見に基本的には大賛成。自分の世界だけは絶対に誰にも壊されることは無いんです。

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プロフィール

タコ

Author:タコ
映画が大好きな一人の男。映画に関して思いついたことを書くだけの緩いスタンスでやっていきます。
文章力に自信はないので、非常につたない文章になっているかとは思いますが、読んでいただいて映画選びの参考にしていただけたら光栄です。

※コメント無しで、TBのみ送ってくる場合は承認しないようにしています。
また、内容が酷いと思われるコメントも独断で削除させていただきます。悪しからず。



~映画レビュー採点基準~
100点…必見!!ですが、作品によってはトラウマになったりする可能性あり。
81~99点…必見!!
61~80点…観る価値あり!!自信を持ってオススメ。
41~60点…まぁまぁ良作。暇なときに観ればいいのでは?
21~40点…別に観なくてもいいかと・・・。
0~20点…ダメすぎて話のネタになることもあり得る映画。




YouTubeで趣味で作曲もしてます。「Modernmonkey100」で検索して遊びにきてください。

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