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私は『エル・トポ』を観た

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あらすじ:銃の名手エル・トポ(アレハンドロ・ホドロフスキー)は、一人息子(ブロンティス・ホドロフスキー)を連れて旅をしていた。あるとき、彼は住民たちが山賊によって虐殺された村を通りかかり、エル・トポは修道院を占拠していた山賊の首領との決闘に勝利する。やがて彼は息子を置いたまま、首領の女を連れて再び旅に出る。





タコ的点数:採点不可能




いや・・・ただただ途方に暮れてしまった映画です。
カルトムービーで検索すると、たいてい出て来るこのタイトル。以前から気になってて今回やっと鑑賞いたしましたが・・・いう~ん、完全に取り残されてしまっていました。

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どういうお話か、っていうのも正直言いにくいんですよね。
しょっぱなから素っ裸の男の子を連れたガンマンが「おまえはもう大人だ」とか言ってお母さんの写真とかを埋めさせたり、かと思えば女のために簡単に捨てちゃったり、と思えば次は女に「最強の男になって欲しい」と言われて腕利きのガンマンたちに卑怯な手で勝負を挑んだりなど・・・とにかく訳にわからない展開が目白押し。正直、全くの理解不能でした。

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しかし、まぁこういう映画の魅力って「意味わかんなかったけどもう一回観たくなる」ところにあるんですよね。寺山修二さんや氷室恭介さん、はたまたボブ・ディランなどもこの映画を絶賛していて、ジョン・レノンに関してはオノ・ヨーコさんとこの映画を4回も観に行ったんだとか(笑)
一度観れば、いろいろな場面が「今じゃ無理だろな・・・」って思ってしまう結構激ヤバな刺激的な作品。今度は、元気のある時に観たいと思います(笑)

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私は『LOOK SUPER』を観た

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あらすじ:アメリカ、某都市。授業をサボり煙草を吸ったり買い物に出掛ける女子高生。ショッピングモールの試着室で着替えを監視室で覗く監視員。他にも不倫とドラッグを楽しむ主婦、コンビニ店員、ペイントボールを乱射する愉快犯、浮浪者など、監視カメラやウェブ・携帯カメラに映っていた彼等の姿とは…。





タコ的点数:35点




先日、個人的に絶賛した監視カメラからの映像のみで構成されたサスペンス映画『LOOK』の続編です。・・・とはいえ、この『SUPER』は映画ではないみたいなんですよね。アメリカの人気チャンネルで放映されたドラマシリーズだそうで、ドラマシリーズの数話を集めた構成になってます。と言うわけで20~30分ごとにタイトルバックとエンドロールが流れることに・・・(笑)
さて、個人的には『LOOK』がかなりの傑作だったのでちょっと期待して観たのですが・・・いやぁただのエロドラマになっちゃってましたね・・・(笑)。

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何より許せなかったのが、監視カメラから覗く登場人物たちの素の姿・・・ってのがこの作品のウリのはずなんですが、なぜか女の子たちのメールの内容が吹き出しで現れるという反則技が使われるところです。他にもいろいろと不自然な演出がされていて、この群像劇を監視カメラ視点で観ている意味はあるのか?と疑問に思ってしまいました。
う~ん、そうなるとただの群像劇なんですよね・・・。”監視カメラならでは”みたいな演出は第1弾で使い果たしちゃったんでしょうか?(笑)

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このシリーズ、あと『HYPER』『ULTRA』と続くそうです。
・・・う~ん、たぶん観ないでしょうね(笑)

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参考映画

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不明

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『LOOK』レビューはこちら




テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『脳内ニューヨーク』を観た(ネタバレあり)

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あらすじ:人気劇作家ケイデン・コタード(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、ある日突然、妻と娘に家を出て行かれてしまう。そんなとき、マッカーサー・フェロー賞受賞の知らせが舞い込む。行き詰った彼はその賞金を使い、自分の頭の中のニューヨークを実際のニューヨークに作り出すという壮大な芸術プロジェクトの構想を思いつく。




タコ的点数:100点




100点つけましたが、ハッキリ言ってハイセンス過ぎて理解しきれないところは多分にあります。勧善懲悪とか誰かと誰かが恋に落ちて、みたいな、分かりやすい映画が好きな人には絶対おすすめできません。でも、なんとなく100点をつけたくなった不思議な映画です。
『マルコビッチの穴』や『アダプテーション』などでおなじみのチャーリー・カウフマンの初監督作品、と言うことで「まぁた、どうせおかしな映画なんだろうなぁ~(いい意味で)」と思いながら再生を始めましたが、観終わった後には不思議と泣いてましたねぇ~。別に感動の涙でもなく、かと言って『パーフェクト・センス』の時のような不安な涙でもなく・・・う~ん、ひとつ言えることは、考える映画なんじゃなくて感じる映画なんですよね、これって。だから、僕がなぜこの映画のエンディングで目を潤ませたのか、自分でもうまく説明できないんです。ただ漠然と「人生って、こんなのなのかなぁ~」と思ってたような気がします。
ジャケットにもあるようにこの映画のメインテーマって「人生」なんですよね。語ることも恥ずかしくなるようなこのテーマを独自のセンスと知的な脚本で見事に一つの作品として作り上げたカウフマンに拍手。この人、ただの変な映画作家じゃなかったんですね(笑)

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物語の主人公は劇作家兼演出家のコタード。演出面では評価が高いものの、実生活では家族とうまくいかず逃げられてしまい、さらには謎の体調不良に悩まされ死を覚悟するなど、実生活はボロボロ。そんな時、ある演劇の大きな賞をもらって大金を手にしたコタードは、ある大きな倉庫にニューヨークの街並みを作り自分の人生を細部にわたって再現する、というとてつもないプロジェクトを立ち上げるのです。
始めのうちは、自分の人生を振り返りながら演劇を作り上げていくのですが、昨日の出来事や数分前の出来事も演劇にしようとし始めます。さらには、自分の役をやらせる人間の役を探したりするなど、もはや演劇が現実に追いついてしまってどこからが現実でどこからが虚構なのか観ている側も訳が分からなくなる・・・と言ったお話。
・・・ね?いかにも難しそうでしょ?(笑)確かに頭で考えちゃうとややこしくてどうにもならないんですが、それでもこの映画から得るものは何かと考えると無限の可能性があります。
少々小難しい映画ではありますが、「何も分からなくてもいいや」というような気持ちで逆に何も考えずに真っ白な頭で観るのが一番いいような気がします。

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以下ネタバレ

あくまで個人的見解です。

最初に言っておきますと、観たのが結構前なので、細かいところはかなり忘れています・・・もし間違いがあったらごめんなさい(笑)皆さんがこの映画について考えるための何かしらヒントになればいいなと思って書きます。

原題は『シネクドキ ニーューヨーク』。シネクドキとは提喩:下位概念で上位概念を、又は逆に上位概念を下位概念で言い換える修辞技法のこと、だそうです。ここから察するに、なんとなくこの映画は一人の人間の人生を多くの人間に語らせることで逆に多くの人間の人生を語った映画なのではないかと思うのです。・・・シネクドキ本来の意味とは違う気はしますけど・・・(笑)
コタードの奥さんがやっていた小さな絵のアートが、ある意味、この映画全体を表していたように思うんですよね。コタードは、人生を全て振り返るつもりで舞台を作ったのに末には非常に近い過去の出来事まで演劇にし始めました。結果彼は「全て一日で起こったことにする」と言い出すのです。つまり、コタードは莫大な資金を使って大きなニューヨークのセットを作っておきながら、自分の長い人生をたった一日にぎゅーっと小さくしてしまったのです。しかも、その語られる過去は全て、誰かが死んだり、恋人とケンカしたり、悲劇ばかりなのです。これってすごく僕の中で考えさせられたところで、結局人って自分が生きた過去の人生を凝縮して振り返ると悲劇しか残らないんじゃないのかな、と感じました。そして、コタードが「みんな人を見て演じているのに、お前は自分しか見ていない!!」と言われたように、ニューヨークを作る計画を始めてから、誰かといても常に舞台のタイトルのことやこの役を誰にやらせようかと他人を見ずに客観的に自分を見ることに半生を費やしてしまったのはコタードにとって最も大きな悲劇ですよね。
過去を振り返ることしかしなくなったコタードの人生にもはや前進は無かったわけです。周りは新しく恋人を作ったり彼女を作ったりしているのにも関わらず、自分の人生を振り返ることに夢中だったコタードだけは、その後出会うのは過去の家族や恋人だけ。
そういえば、コタードは物語の当初「俺はもうすぐ死ぬ」なんてこと言ってたのに、結局誰よりも長生きしてましたよね?それって、”人間は過去を振り返り出した途端に人生がストップする”ってことを表しているように思えたんですが・・・どうでしょうか?


う~ん、考えて書いてみましたけどやっぱり自分でも何言ってるかさっぱりです。・・・それでも100点は揺るがしたくないんですよね・・・(笑)

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参考映画

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『マルコビッチの穴』レビューはこちら


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『アダプテーション』レビューはこちら




テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『LOOK』を観た(ネタバレあり)

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あらすじ:愛憎と欲望が交錯する大都会、そこではすべての行動が監視カメラに撮影されている。担任教師と寝るために猛烈なアタックを繰り返す女子高生、職場の女性従業員たちを誘惑するデパートのマネージャー、ロック・スターを夢見て深夜のコンビニで働く青年……。さまざまな人間ドラマを、随所に設置された監視カメラは記録していた。




タコ的点数:85点




ジャケットには「全米3000万台の監視カメラが捉えた衝撃の決定的瞬間!人々は安全と引き換えにプライバシーを捨てた」の文字。そして、映画の冒頭には「平均的アメリカ人が録画される回数は一日200回」のテロップ。

というわけで、全編監視カメラからの映像で描かれるこの作品、もちろん、これは実際の監視カメラ映像では無く、役者さんが出てて台本もちゃんとある群像劇です。いわゆるモキュメンタリーってジャンルの映画ですね。
それでもアメリカ中に設置された監視カメラに物議を醸す作品としてはなかなかの作品なのではないでしょうか。

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9.11以降、アメリカでは全米に3000万台の監視カメラが設置され毎週40億時間の映像が録画されているそうです。またアメリカ人の71%がカメラ増加に賛成しており、文字通りアメリカ人は安全のためにプライバシーを捨てたわけです。
正直なところ、物語自体にはなんとなくリアリティは感じられず、監視カメラからの覗き見感というのはあまり無いんですよね。どうもお話感が強くて、そういう点での面白さというのは少ないかもしれません。でも、やっぱり映画全体の設定である”監視カメラからの映像”というのが、終盤ではなかなか重くのしかかってくるんですよね。
監督のアダム・リフキン氏はマイケル・ムーア監督の社会的メッセージを込めたドキュメンタリー手法に感銘を受けているそうで、そういう意味でもかなり社会的メッセージの強い作品ですねぇ。

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以下ネタバレ

監視カメラの無意味さみたいなものがひしひしと感じられていいですねぇ。監視カメラそのものに対する是非は別として、この説得力にはなかなか感心しました。
あくまで、監視カメラはただ”見ているだけ”なんですよね。監視カメラがあるからと言って、全く安全でもなんでもないわけです。中盤のベビーシッターに子供を預けようとする夫婦の会話にもあったように、「何か事が起こってから、カメラを見て犯人が分かってもその時にはすでにもう手遅れ」なわけです。どこかしこにカメラが設置されていたにもかかわらず、先生は生徒とヤっちゃって刑務所行だし、同僚からのイタズラも防げないし、そのイタズラされた男も平気で女の子さらっちゃうし、誘拐されたおばさんはトランクに入れられるところからほったらかしにされるまでずーっとカメラに映っていたにも関わらず結局誰にも見つけられないまま・・・etc。
安全のために設置されたハズの監視カメラは防犯にはならず、ただ記録しているだけ・・・という皮肉をここまで秀逸に表現したのはお見事。映画としての娯楽性も忘れずところどころ笑いどころもあって、かつ観終わった後には何とも言えない感情にさせられる秀作。


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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『8 1/2』を観た

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あらすじ:映画監督グイド(マルチェロ・マストロヤンニ)は湯治場に療養にやってくる。新作の撮影準備を進めてから5か月が過ぎ、クランクインが遅れているにもかかわらず、愛人や妻、知人たちの幻影に悩まされ映画の構想はまったくまとまらない。療養中も亡き両親の姿や少年時代の思い出がよみがえり、彼は混乱してしまい……。




タコ的点数:採点不可能




古今東西いろんな映画を観ている通の人が、偉大な映画監督としてよく挙げるイタリアのフィデリコ・フェリーニという監督がいます。僕は、名前だけは知っていましたが恥ずかしながらフェリーニの作品は一つも観たことがありませんでした。この『8 1/2(はっかにぶんのいち)』はその偉大なフェリーニの代表作とも言われていて、少し前にDVD化されたらしく、TUTAYAさんの方にも準新作で置いてありました。
・・・さて、”本当に良いものって言葉で説明できない”と僕は普段よく言っているのですが、この作品はまさしくそれに当てはまると思います。いざ、レビューを書こうと思っても、キーボードの前に座りながら、一切言葉が出てこないんです。今までに体験したことのない世界観がこの映画にはありました。
今回”採点不可能”とさせてらったのは、まだ僕なんかには点数をつけられるような映画では無い、と思ったからです。

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物語は、新作の制作を控えているにも関わらず構想がまとまらない監督グイド。そんな彼の脳裏に過去の幻影や妄想が現れては消え、結果混乱していく・・・というもの。フェリーニ自身はこれを自叙伝的作品と捉えられるのを嫌っていたそうですが、過去の回想や映画監督であるが故の苦悩など、フェリーニ自身のことが多分に織り込まれている、と言われているそうです。
おそらくは、この映画を観た後「???」となってしまう人が多いでしょう。かくいう僕もそうでした。実際、この記事を書いたのも鑑賞後数日経ってからです。
いったいどうやってこの映画を言葉にすればいいのか?どれだけ考えても結局答えは出ず、こうしてまとまらないままにレビューを書いています。
しかし、決してつまらない映画だったというわけではありません(たしかに退屈になった場面は何度かありましたが(笑))。時に写真集を観ているような、時に小説を読んでいるような、そんな感覚に陥り、時間が経つにつれその印象的な場面やセリフが思い出されてきました。まるで、この映画が僕の中に染みこんでくるような感覚。これまで観た映画がまるでチープに感じられ、後に「もしかして、とんでもない名作を観てしまったんじゃないだろうか?」と、ふつふつとこの映画に対する思いが湧き出てきたのです。

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観るかどうか迷ったなら、ぜひ観てほしい一作。
創造とは?人生とは?
この映画を観た後、きっと何かを改めて考え直したくなると思います。
最後に一言。
「人生は祭りだ。一緒に過ごそう」

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『自殺サークル』を観た

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あらすじ:新宿のプラットホーム。楽しげにおしゃべりをする女子高校生の集団。電車がホームに入ってきた瞬間、彼女たち54人の女子高校生たちは手をつないだまま飛び降りた。同じ頃、各地で集団自殺が次々と起こり始める。“事件”なのか“事故”なのか、迷う警察。そんな中、警視庁の刑事・黒田のもとに次回の集団自殺を予告する電話が入る。本格捜査に切り替え、集団自殺をくい止めようとする黒田たちの奮闘も虚しく再び都内のあちこちで壮絶な連鎖自殺が続発する。そして、落胆し帰宅した黒田を待っていたのは凄惨な家族全員の自殺現場だった……。




タコ的点数:50点




さて、久しぶりの園子温監督作品です。
女子高生50人が列車のホームに飛び降り自殺するオープニングが衝撃的で話題に挙がりがちな今作。う~ん、全体通して観ても園監督らしいっちゃ園監督らしい変態さ満載の映画でしたね。ちなみにそうとうグロい映画で全編血みどろの映画です。苦手な方はあんまり観ない方がいいかも。

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中盤まではかなり期待して観てたんですよね。不可解な自殺が多発して謎が謎を呼び、緊張感は高まってきます。若者たちの自殺に対する姿勢の軽さが妙に不気味だったり、何の前触れもなしにいきなり自殺が行われたり・・・とにかく、前半の狂気的な世界観は「おぉ!さすが園監督!!」とうなったものです。
・・・しかし、終盤からはかなりだれてしまって、ストーリーも全く収束しません。いや、別にストーリーが収束しないからと言って面白くないわけではないんです。全く謎を残して終わる映画でも面白い映画は面白いですし。そもそも恐怖感って未知のものから感じるものですから、ホラーとして観て結局最後まで何かわからなかったってのでもいいとは思うんです。
ただ、この映画前半でのパワーが後半では明らかにトーンダウン。
曖昧にストーリーを終わらせるなら、最後までそのパワーを持続させてほしかったなぁという気持ちはぬぐえません。クライマックスは明らかに肩透かしでした。

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終盤からは妙に哲学チックになっていくんですよね。
「あなたはあなたと関係ありますか?」
う~ん、たしかに考えようのある深い台詞だとは思うんですが、個人的には前半のスリラー的な空気から一転して、どうにも収束できそうにないから煙に巻かれた感じがありました・・・。

まぁ、グロ好きな人とか園監督のファンなら一度は観ておいてもいいんじゃないでしょうか?

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『鉄男』を観た

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あらすじ:ある朝、サラリーマンの男(田口トモロヲ)が目覚めると、頬に金属のトゲのようなにきびが出来ていた。出勤途中のプラットホーム。事務員風の眼鏡の女(叶岡伸)が、金属と溶け合い膨張した腕を振りかざして男を襲う。

『鉄男』予告編はこちら




タコ的点数:採点不可能 0点or100点




凄い映画。
予測不可能で理解不能で意味不明だけど凄い映画
きましたねぇ、人生4本目の狂気の映画(笑)
お話は「平凡なサラリーマンがどんどん鉄化していく」というシンプルなもの。台詞はほとんど無くて、聞こえるのは金属音とパンクなBGMと叫び声がほとんど。
なのに、劇中片時も目が離せない。映像だけで振り回される、すごいパワーを持った映画です。
・・・あぁ、こんなにも興奮した映画は久しぶりです(笑)

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この映画、非常に低予算で作られたらしく、CGなんかもほとんど使われてなくて、スピード感あふれる疾走シーンや鉄がうねうねするシーンは全てストップモーション。全体的に手作り感あふれる作品なんですが、それだけに今観ても逆に新鮮味のある映像で、見ごたえがあります。
全編モノクロだったことも、鉄のツヤ感とか冷たさが強調されていたり、全体の不気味な雰囲気が感じられて、非常に良かったですね。実際は、映像の粗さを隠すための白黒映像だったのかもしれませんけど(笑)

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なんとなくこの映画を観ながら『イレイザーヘッド』思い出したのは僕だけでしょうか?
タコなりに一言でこの映画を表すなら「テンションの高い『イレイザーヘッド』」

さて、最後にこの映画の監督・塚本晋也さんについて簡単に言いますと、クエンティン・タランティーノ、ジェームズ・ワン&リー・ワネル、ギャスパー・ノエ、ダーレン・アロノフスキーなど、世界の映像作家が塚本フリークを公言している、日本が誇る前衛的映画作家のひとりらしいんです。この『鉄男』は世界的に評価され、国際映画祭での日本映画の流れが変わったとまで言われた作品。つまり、この『鉄男』は日本を代表するカルト映画であり、日本の新世代前衛映画の先鋒となった作品なのです。
なので、映画好きを自称する日本人なら一度は観ておくべき作品だと思います。まぁ、67分という短い上映時間なので、一度ぐらいレンタルショップで手にとってみてもいいでしょう。
リンチとかハネケとか前衛的な映画が好きな人なら、全体に満足できる一作。

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参考映画

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『イレイザーヘッド』レビューはこちら




テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私は『マルホランド・ドライブ』を観た

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あらすじ:ある真夜中、マルホランド・ドライブで車の衝突事故が発生。ただ独り助かった黒髪の女は、ハリウッドの街までなんとか辿り着き、留守宅へ忍び込む。すると、そこは有名女優ルースの家だった。そして、直後にやってきたルースの姪ベティに見つかってしまう。ベティは、とっさにリタと名乗ったこの女を叔母の友人と思い込むが、すぐに見知らぬ他人であることを知った。何も思い出せないと打ち明けるリタ。手掛かりは大金と謎の青い鍵が入った彼女のバッグ。ベティは同情と好奇心から、リタの記憶を取り戻す手助けを買って出るのだが…。




タコ的点数:75点




さて、「難解な映画」と検索するとほぼ確実に名前の挙がってくるこの「マルホランド・ドライブ」。デヴィット・リンチ監督の作品の中でも1,2を争う人気を誇るこの映画ですが・・・やっぱり難解さという点では『イレイザーヘッド』を超えるものは同じリンチの作品であったとしてもありませんね。
以前も言いましたがリンチ作品では『イレイザーヘッド』を最初に観ちゃったもんですから、「この映画は難解だ!」と気合を入れて観れば、それほど難しい映画では無いなと感じました。と言いつつ、僕はしっかり2回観ましたけど(笑)
・・・もちろん、検索すればこの『マルホランド・ドライブ』のすべてのシークエンスを細かく分析してらっしゃるページもありますが、タコ個人としては「わからないところの余白が、作品に深みを持たせて良いんだよ」ぐらいに考えているので、あえて読まないようにしています。1から10まで完全解読!を期待している方は、他のページに行ってください(笑)

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まぁそれでも、一筋縄ではいかない映画であることは確かですね。中盤までは「なんだ、そんなに難しそうな映画じゃないじゃないか?」と思わせておきながら、終盤から雲行きが怪しくなりラストまで畳み掛けるように混乱させられます。そして、観終わった後、なぜかもう一度観なければいけない気にさせられました。
この映画のズルイところ(!?)って、なんだか気になってしまうエピソードやシーンなんかが多く散りばめられていて非常に知的好奇心をくすぐられてしまうところなんですよね。難解という皮をかぶっていながら、完全に観客に投げっぱなしの不親切映画とは違う、多くのヒントを提示されて、かつそのヒントを組み合わせる楽しさがある映画なんです。そりゃ、リンチファンも増えるぜ(笑)

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まぁちょっと頭を使うような映画が観てみたいと思ったなら、オススメですね。これを観ていろんな人と意見を交換したくなる、そんな映画。すっきりした映画が好きな人にはオススメしません。
最後に、この映画のストーリーを理解するためのデヴィット・リンチ本人からのヒントwikipediaから転載しときます。これを頭に入れて作品を観ると、そこそこ楽しめるかも・・・(笑)

・映画の冒頭に、特に注意を払うように。少なくとも2つの手がかりが、クレジットの前に現れている。
・赤いランプに注目せよ。
・アダム・ケシャーがオーディションを行っている映画のタイトルは? そのタイトルは再度誰かが言及するか?
・事故はひどいものだった。その事故が起きた場所に注目せよ。
・誰が鍵をくれたのか? なぜ?
・バスローブ、灰皿、コーヒーカップに注目せよ。
・クラブ・シレンシオで、彼女たちが感じたこと、気づいたこと、下した結論は?
・カミーラは才能のみで成功を勝ち取ったのか?
・Winkiesの裏にいる男の周囲で起きていることに注目せよ。
・ルース叔母さんはどこにいる?

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以下、ネタバレ

と言っても、完全解読のようなことは一切しておりませんので、あしからず。

観た人はわかると思いますが、結局のところ「夢オチ」「妄想オチ」なわけなんですよね。こう言ってしまうと身もふたもないのですが、上に挙げた10個のヒントは「そのシーンが妄想なのか現実なのか?」を見極めるポイントになってる、と僕は考えています。どこからがベティ(ダイアン)の空想でどこからが現実に起こっていることなのか?それを見極めるのがこの映画のストーリーを理解するうえでの重要な課題でしょうね。

加えて、それぞれのシーンにいったいどんなメッセージがこめられているのか・・・?なんてことも考えだしたら、あなたはすっかりこの映画の虜かも(笑)






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私は『ドッグヴィル』を観た

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あらすじ:ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル。ある日この村の近く、ジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トムは助けを請う美しい女性グレースと出会う。間もなく追っ手のギャングたちが現われるも、すでに彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。彼は翌日、村人たちにグレースをかくまうことを提案した。そして、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”を条件に提案が受け入れられる。そうしてグレースは、トムの計画に従って肉体労働を始めることになるのだが…。




タコ的点数:100点






上映時間177分。やっぱり、どうも長尺の映画って苦手なのです。それだけ、時間をとって鑑賞にのぞまなければならないし、なにより長いだけでつまらない映画に出会った時の疲労感と言ったらないんです(笑)
それでも、僕の好きな映画いくつか挙げるとするなら長尺のものばかりで(『ヒート』172分、『パリ、テキサス』145分)、や長尺の映画こそ気に入れば深く記憶に残る個人的名作なりえます。
この映画は、前述した長尺の上映時間ながら一時も目を離せず、強く僕の心をとらえた作品となりました。

さて、監督は『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『メランコリア』などのラース・フォン・トリアー監督です。カンヌ常連の監督さんなのですが、この作品は無冠に終わったようですね。でも、今まで観たこの監督の作品の中では抜群の作品だと思いました。

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観始めてまずびっくりさせられるのが、その舞台なんですよね。なんと、孤立した村ドッグヴィルを床に書いた白線と最低限のセットだけ作っているのです。昔、駐車場とかの床にチョークで落書きして町を作って遊んだ方もいるかも知れませんが、そんな感じです。広さにして体育館より少し広いぐらいでしょうか?その中で、俳優さんたちがありもしないドアを身振りだけでで開け閉めしたり、外からは丸見えなのに壁があるかのように家の中で生活していたりするんですよね。この異常で狭い空間の中でだけでなんと177分の映画が作られたという・・・。実験的映画なんて言われてるそうですが、まさしく(笑)この映画のドキュメンタリーの予告編を少しだけ観たのですが、「もうあんな狂った監督とは仕事したくないよ・・・」なんて言ってる方もいらっしゃって、そうとうストレスになる撮影現場だったんだろうなぁ、と思います(笑)

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内容も、過去に観た同監督の作品に比べれば、わかりやすいです。もちろん、好き嫌いはハッキリ分かれるでしょうし、評価も人それぞれではあるでしょうが(賛否両論みたいな映画に関して、タコはだいたい賛の側に立ってます(笑))、物語にはすっと入っていけて、177分飽きずに観れるのではないかと思います。
さて、最後になりましたが、タコなりにこの映画にテーマをつけるなら「人間悪」ですね。閉鎖的な小さな村に一人の美しい逃亡者がやってくるのですが・・・。僕のように田舎育ちの人にとっては「わかるわかる~」とうなずく場面も多いでしょうし、学校会社なんかでもこういう閉鎖的な集団ってあるでしょうから、誰もが共感できるところが少なからずあるように思います。閉鎖的で外部からの侵入を許さない。小さな集団の悪い面だけを「これでもか!」と見せつけられるこの映画には悪意さえ感じるのですが、でも手放しで「こんなの言い過ぎだよ」と笑って見過ごせない映画でもあるんですよね(笑)
ストーリーに触れると結構ネタバレになってしまうので最小限にしておきます。序盤から中盤にかけての展開は誰もが思っている展開になるでしょう。ニコール・キッドマン演じる主人公・グレースがラストでとった行動がこの映画の評価のポイントですね。
この結末に対して、観た方はそれぞれどういう感情をもつのか・・・興味深いですね。

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参考映画

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テーマ : 映画感想
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私は『マンディンゴ』を観た

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あらすじ:牧場のように黒人奴隷を育て売買する農園主マクスウェルとその息子ハモンド。ハモンドは名門の娘ブランチと結婚するが、彼女が処女でなかったために怒り狂い、愛情を美しい黒人女に注いでいた。そしてブランチは、夫のお気に入りである“マンディンゴ”と呼ばれる優良種のミードを寝室に引き入れる。やがて黒人女はハモンドの子をみごもり、ブランチは黒い赤ん坊を産み落とす……




タコ的点数:採点不可能




著者が少年時代に観て、タイトル通り“トラウマ”になった25本の映画が紹介されている、町山智浩著「トラウマ映画館」(集英社刊)に載っていた一作。以前、どこかの本屋で立ち読みして、なんとなくタイトルだけ覚えていました。
おそらく、かなりのレアもの映画だと思うので日本では観られないかなぁと思っていたのですが、なんとTUTAYAにて発見。どうやら、この一作は奇跡的にソフト化されていたらしく、タコの家の近くの小さなTUTAYAにも一本置いてありました。さすがTUTAYAさん!!

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さて、内容はというと、黒人奴隷牧場を舞台に描かれた問題作の小説の映画化なわけです。皆さんも歴史で学んだ通り、リンカーンの「奴隷解放宣言」で南北戦争が勃発して奴隷解放反対の南軍が敗北したという結果になったわけですが、その少し前の時代が舞台となっています。アメリカの映画や小説なんかでも「かつて黒人は白人たちにひどい仕打ちを受けた」なんて言う登場人物がいたりしましたが、具体的にどのように扱われていたのか、ということに関してはあまり語られた覚えはありませんよね。ジャケットには、「没落していく白人たちの姿」そのアメリカ史の暗部を克明に描いている、というようなことが書かれていました。

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導入部分から黒人が酷い扱いをされています。と言っても、無意味に暴力を振るわれたりするわけではないんです。黒人たちは白人たちから徹底的に人間扱いされないんですね。棒を投げて「取ってこい」と犬のように扱われたり、はたまた金を賭けて黒人同士で殺し合いをさせたり、家畜のように黒人を売り買いしたり・・・etc。もちろん、白人たちには差別をしているというような感情は1ミリもありません。「リウマチが治るから」という眉唾物の話を真に受けて平気で黒人の少年の腹の上に足をのっけるおじさんとか、「黒人は殴られるのが好きだ」とか言って裸の黒人女を殴る男とか、今の価値観では考えられないような行為が劇中では常に行われています。それだけおぞましい内容にもかかわらず、流れる音楽がすごく陽気な音楽だというのも不気味です。

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でも、この映画、「黒人の人権を擁護しよう」とか「差別はいけないことだ」とか、そんな安易な感情を観客に与えるような映画ではないと思うんですよね。というよりも、この映画の中で行われていることは本当に事実なのかと疑いたくなるようなこともあるんです。白人男が黒人女とどんどんセックスして、それでできた子供をどんどん売っちゃうとことか、黒人を診る医者が”獣医”だったりだとか・・・正直、当時の奴隷制度に詳しくないもので、事実なのか誇張された演出なのかどうかがよくわからないんです。
どちらにせよ、この映画の内容をそのまま真に受けて「奴隷制度なんて最低だ!」という感想を持ってしまうことも危険な感じがしました。
奴隷制度を問題視した映画に見せかけた、何かしら観た人の暗部を抉り出して表出させかねない、そんな凶悪さすら感じる映画でした。

・・・たしかに、子供のころに観てたらトラウマになる映画だな(笑)




テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

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タコ

Author:タコ
映画が大好きな一人の男。映画に関して思いついたことを書くだけの緩いスタンスでやっていきます。
文章力に自信はないので、非常につたない文章になっているかとは思いますが、読んでいただいて映画選びの参考にしていただけたら光栄です。

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~映画レビュー採点基準~
100点…必見!!ですが、作品によってはトラウマになったりする可能性あり。
81~99点…必見!!
61~80点…観る価値あり!!自信を持ってオススメ。
41~60点…まぁまぁ良作。暇なときに観ればいいのでは?
21~40点…別に観なくてもいいかと・・・。
0~20点…ダメすぎて話のネタになることもあり得る映画。




YouTubeで趣味で作曲もしてます。「Modernmonkey100」で検索して遊びにきてください。

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